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太陽光発電を知る ― 先輩発電所長からのアドバイス

答え 21〜33


● 故障・保険・メンテナンスについて

Q21.太陽光発電システムで壊れやすい箇所などがあれば教えてください?
A.

 これまでのシステムクレームの原因は、ほとんどがパワーコンディショナーですが、PV-NETに寄せられている情報では、一部、ホットスポットや表面の白濁など太陽光モジュールにも散見されるようになり出力減少となっています。パネル表面は強化ガラスでできており4cm大の雹が降っても大丈夫ですが、裏面は樹脂だけで被われ、傷つきやすいので取り扱いには注意を要します。線材の配管は紫外線に弱いので紫外線対策品を使用する必要があります。
 機器の設置もメンテナンス時のやりやすさを考えて考慮する必要があります。

Q22.保障や保険制度はどうなっているのですか?
A.

 メーカーの保証は、各社で多少の違いはありますが各社共通しているのは「機器保証10年」と言うものです。工事を含めたシステム保証をしているメーカーもあります。初期に設置した人の中にはこの保証がなくあやふやなものもあります。太陽光発電システムメーカー全体の補償のあり方で共通したものがありません。
 メーカー保証が早晩期間満了となってきます。その時のためにも新たに保険制度を導入する必要が出てきます。現状ではユーザーに有利な制度が確立していませんので今後の課題ですが、PV-Netでは会員数も多いので早急に出力補償も含めた保険制度確立の検討をする予定です。

Q23.故障したときの状況や対処法やメーカー、電力会社の対応などを教えてください。
A.

 設置業者または、メーカーにまず連絡して対処してください。PV-Netではスムーズな対応がメーカや設置業者から得られない場合は相談窓口を設定して対処していく体制を作りつつあります。既に何件かはこれまで個人として放置してきたトラブルを解決しています。
 万が一故障したときのために「取扱説明書」「保証書」のほかに「基本仕様書」「単線結線図」「太陽光モジュール結線図」を揃えておくことが大切です。
 パワーコンディショナーの表示部に異常コードが出るものもあります。表示がされた時は表示をメモした後、「取扱説明書」を参照して処置して下さい。処置しても改善されない場合は装置全体あるいはパワーコンディショナーに異常がある可能性があります。そんな時にはパワーコンディショナーの運転を「停止」し、系統連係用ブレーカを「OFF」にして、パネルメーカーか設置業者に直ちに連絡をして下さい。
 実態調査でも判明していますがトラブル時の対応は比較的好感をもたれる例が多いようです。設置業者も訪問販売の教訓を生かすように動いているようです。ほんの一握りの悪質な業者の心もとない動きの為に業界全体が糾弾される例は多く見受けられます。その弊害を排するような仕組み作りが政策としても求められているようです。

●太陽光発電の工事について

Q24.どんな屋根にも設置できますか?
A.

 どんな屋根にも設置は出来ますが強度的に不安のある築年数の古いもの、屋根面積の小さいものには、希望のシステムが設置できないことがあります。また、豪雪地帯や海岸から距離の近い場所では、設置が出来ても塩害問題などで保証がされない場合がありますのでこうした制約条件をよく知っている業者やいなければPV-NETにご相談ください。

Q25.屋根の種類によって気をつけることは?
A.

 屋根の形状(切妻、寄せ棟、片流れ、入母屋、陸屋根)と葺き方(瓦、コロニアル、金属板瓦棒など)によって工法が変わります。太陽光発電に最も適しているのは南向きの切妻か片流れの屋根です。寄席棟は三角あるいは台形パネルを使用すると出力が多く取れるだけでなく見た目にもきれいに仕上がります。陸屋根は架台の基部を建物に直結したアンカー固定が必要でその上に架台を設置しなければなりません。設置費用が屋根設置に比べて割高になります。
 瓦屋根以外は、屋根の塗装塗り替え終了の時点で太陽光発電システムを設置する段取りをとっておくのが賢明です。

Q26.新築か既築かによっても違いがあるのでしょうか?
A.

 現在新たに設置される太陽光発電システムは既築が84%を占めています(2002年度)。
 新築の場合は、屋内配線の壁内設置が出来て室内がスッキリと出来ること、屋根材一体型が選択できるなどの特長があります。
 既築の場合耐用年数や建物構造によって補強対策が必要な場合があります。

Q27.来年家を建替えますが、今ある太陽光発電システムはまた使えますか?
A.

 太陽光モジュール、パワーコンディショナー、接続箱は、再使用が出来ます。配線関係の部材は、新規のものにしなければなりません。工事費は最初の撤去費用が余分に掛かる分だけ出費がかさみます。また保管場所も考えておく必要があります。実際に移設した事例は、いくつかあります。

Q28.システムを設置した場合、屋根裏の気温が夏は涼しく冬は暖かいと言うのは本当ですか?
A.

 屋根置き型の場合は、実質2重屋根になり遮蔽効果により夏季の室内温度の上昇を抑え夏は涼しく、冬は放射冷却による室内温度低下を抑制し暖かくなります。冷暖房費の削減につながります。太陽光発電に興味のない家族の方でもこの太陽光発電の屋根おき効果は認めて感謝している例が多くあります。外断熱の一種といえます。

Q29.システムの設置工事にどれだけの時間がかかりますか?
A.

 太陽電池設置と配線工事だけなら1〜2日で完成します。ただし電力会社と発電電力の売買契約締結に1ヶ月程度必要です。また、工事前の事前調査を必ずすることを、お勧めします。その時まかせっきりにしないで立ち会うことが後々のそのためにも効果があります。事前調査には半日は必要です。

Q30.一番効率の良い設置方位と角度は?
A.

 南向きに傾斜角度20〜30度が理想的です(建築の屋根勾配の5寸から6寸勾配にあたります)。ただし南東向き,南西向きでも傾斜角度が同じなら年間発電量は南向きの場合とほとんど変わりません(南向きの96%ぐらいの発電量が期待できます)。発電に一番影響があるのが影の問題です。それも季節の変化を考慮に入れた配慮が必要です。例えば夏季には樹木が生茂る為影の範囲が大きく広がることがあります。

Q31.太陽光パネルのデザインで良いものがあれば教えてください。
A.

 屋根の外観を重視するなら,屋根一体型,建材一体型のパネルが良いでしょう(ただし、温度上昇による発電低下が若干予想されます)。屋根置き型タイプにする場合は,三角パネルや台形パネルの組み合わせで外観が向上することがあります。特に寄棟形状の屋根には有効です。軽いパネルを使用すると工事も楽で、屋根にかかる負荷が小さくて済みます。ひいては工事費の低減にもなります。太陽光発電メーカの技術開発が望まれます。

Q32.施工会社に頼む場合、事前に調べておくことや何か注意する点はありますか?
A.

 屋根の面積や形状、向きや角度,その他周辺の状況等を提示して発電量をシミュレーションしてもらい経済性を検討しましょう。
 周辺の建物(空き地の将来の利用計画)や樹木の種類などを調べ,将来日影の原因になるものが無いか調査しておく事も重要です。
 雪も100cm/年以下であることが望ましく、落下時の被害がないことを確認して下さい。アンテナ,電柱,屋根に来る鳥の糞被害も、発電の障害になります。施行業者の実績や担当者の経験、サポート体制の有無も、大事な点検項目です。

Q33.訪問販売の悪質なやり方が問題になっていますがどんな内容ですか?
A.

 訪問販売そのものは通常の商取引であり、太陽光発電の普及に大きな貢献をしています。しかし、消費者の油断や弱みを故意に,強引に利用して売り逃げする悪質な業者もいます。
 訪問販売法成立前は,太陽温水器と電気温水器と太陽光発電システムを組み合わせて販売し、ローン契約を強引に進める手口がありました。法律が制定されてからは,値引き販売と称して実際は市価よりも高額で販売したり,助成制度が利用出来なくなるからと契約を急がせる等の手口があります。
 なお太陽光発電システムにもクーリングオフ制度(消費者が契約成立後,一定期間内で解約できる保護制度)が適用されますので,不審に思ったら当ネットワークへ相談してください。

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