【インターン生リポート】埼玉・伊奈町発 “自電自足”でグリーンな未来へ!! ~恒電社の試み~

コラム
2018.09.26
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社屋の屋上に設置されている直径約3メートルのサッカーボールのモニュメント

2018年8月の第二週と第四週の10日間、大学の授業の一環で太陽光発電所ネットワーク(PV-Net)のインターンシップに参加しました。埼玉県伊奈町に本社を構え、一般家庭の電気工事からメガソーラーの設置まで幅広く事業をおこなっている株式会社恒電社が、2018年7月、プロサッカークラブ・大宮アルディージャのオフィシャルパートナーに参入しました。私自身、かなりのサッカー好きで、再生可能エネルギーとサッカーに対して精力的な活動を行っている同社にぜひお話を伺いたいと思っていました。

そして今回、同社の恒石隆顕社長に環境問題に対する熱い想いや、大宮アルディージャのオフィシャルパートナーとして描く未来について伺うことができました。

子どもたちが安心して暮らせる未来のために

2011年に起きた東日本大震災以降、日本では再生可能エネルギーが見直され始めました。恒石社長も実際に被災地を訪れ、被ばくした町を目の当たりにし、「子供たちのためにも、絶対に安心して暮らせる環境や未来を残していかなくてはならない」と感じたそうです。この時の想いをきっかけに同社では、再生可能エネルギーである太陽光発電をより普及させるための試みの一つとして「おまかせ電力」という電力会社を始めました。

おまかせ電力は、太陽光パネルを0円で設置し、太陽光で発電された電気を直接使用しながら、電気料金として支払うことで設置費用を回収していく仕組みの電力サービス。夜間など足りない分の電気については、おまかせ電力が調達・供給を行います。一般の家庭で5kWの太陽光パネルを設置するには、約161万円という高額な費用がかかってしまいます(経済産業省・調達価格等算定委員会資料より)。しかし、おまかせ電力であれば0円で太陽光パネルを設置できて、なおかつグリーンな電力で生活することができるようになるわけです。

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設置費用もメンテナンス費も0円のおまかせ電力

恒電社では、おまかせ電力の最終目標として、“自電自足”の社会の実現を目指しています。自電自足の社会とは、電気を遠くの原発などから運んでくるのではなく、自分たちの使う電気は自分たちでつくろうという社会です。恒石社長は「儲けを優先するのではなく、あくまで再生可能エネルギーを拡大したいということで取り組んでいる。おまかせ電力で、自電自足社会をつくるための橋渡し役になりたい」とおしゃっていました。

“自電自足”の未来について熱く語る恒石社長

“自電自足”の未来について熱く語る恒石社長

サッカーを通じて環境を守る

2018年の7月より恒電社は、プロサッカークラブ・大宮アルディージャのオフィシャルパートナーに参画しました。大宮アルディージャでは、ホームスタジアム「NACK5スタジアム大宮」で開催される今季のホームゲーム7試合において、PV-Netが発行するグリーン電力証書(埼玉県内で発電された住宅用太陽光発電の環境価値)を恒電社の協賛によって購入することで、試合開催により排出される二酸化炭素を相殺する「カーボン・オフセット運動」を行っています。

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私自身もサッカーが好きで、毎年スタジアムで観戦しますが、ナイトゲームでは巨大な照明を長時間使用するため、環境に相当な負荷がかかっているだろうなと感じていました。しかしこの電力が埼玉県産のグリーン電力で賄われることによって、環境への負荷も減り、エネルギーの地産地消が行われ、サッカーがより楽しめる環境になるのではないかと思いました。

また恒石社長は、15年以上にわたって地元のサッカー少年団の代表も務めており、「こうでんしゃカップU12」や「こうでんおひさまカップ」などの、少年サッカー大会を開催し、サッカーを通じて、お子さんや親御さんに環境を守ることの重要さを伝えています。地元のプロサッカークラブからサッカー少年団まで、大きなサッカーファミリーを形成する――。これによって、地域から未来のサッカー少年を育てるという面で、大宮アルディージャをサポートしていきたいと考えているそうです。地域とサッカーを愛する同社にしかできない取り組みです。

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今年3月に開催した「こうでんしゃカップU12」。4月からは中学生年代へとあがる各チームに、大人用のサッカーボール5号球をプレゼントしました

プロサッカー界でも、再生可能エネルギーの推進やエコ活動を行うクラブは増えていますが、サッカーというスポーツは整った地球環境の上に成り立つということを、私自身強く思います。プロからアマチュア、少年サッカーまで大きなファミリーという輪をつくることは、地域クラブの発展にとっても、環境を守っていくことにとっても、非常に重要であると感じました。

最後に

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大宮アルディージャのマスコット「アルディ&ミーヤ」を手に記念撮影。左から、コデンエナジーバンク・門司社長、インターン生・角田、土居、恒電社・恒石社長

今回、恒電社の恒石社長と、グループ会社のコデンエナジーバンク・門司社長に、再生可能エネルギーの話から、仕事に対する考え方まで、さまざまな話を聞くことができました。自分自身が興味を持ったことを直接、現場の方々にお話を聴けるのは、大変貴重な経験となりました。なかでも特に心に残っているのは、恒石社長の「働くということは人の役に立つこと。そして人の役に立つということは楽しいこと」という言葉です。私たち学生は働くことに対して、「つらそう」「大変そう」といったネガティブな印象を持ちがちですが、誰よりも楽しそうに仕事の話をする恒石社長の様子が、大変印象に残っています。そして何より、未来の子どもたちのためにも、美しい環境を守っていかなければならないと感じました。

 

取材・文/インターン生・土居優真