
2025年7月27日(日)、特定非営利活動法人太陽光発電所ネットワークの2025年通常総会が開催されました。有効正会員数722名のうち、事前の書面評決および議長委任が203名。ここに会場とオンライン参加を合わせた35名を加えた238名により、定款で定められた定足数を満たし、本総会は無事成立しました。
新時代への転換点
議長を務めた高柳良大共同代表は冒頭、気候変動が常態化する現状に触れ、PV-Netが2003年の活動開始から20年以上を経て、新たな段階に入ったことを強調しました。特に大きな転機となるのが当団体を創設し、以来活動を牽引してきた都筑 建代表の退任です。都筑代表は最後の挨拶で、スマートフォン社会の浸透が市民運動に与える影響について深い考察を披露。フェイクニュースの拡散や社会の分断という負の側面を指摘しながらも、オンライン会議などの利便性を活かしつつ、情報に振り回されない活動のあり方を模索する必要性を訴えました。

花束を贈られる都筑前代表
2024年度の活動&決算報告
第1号議案の2024年度活動報告では、7つの主要分野での取り組みが報告されました。例えば「太陽光発電に関する正確な情報発信の強化」では、ネガティブな噂への対抗策としてYouTubeチャンネルをリニューアルし、太陽光発電の実践者団体として事実(ファクト)に基づいた情報を発信していく方針が示されました。また、中古太陽光パネルの判定装置「リユースチェッカー」を導入し、PVのリユース・リサイクルについて、市民が主役となる形での展開を目指していることが報告されました。

3つのビジョンと2024年度の活動一覧
第2号議案の決算報告では、収入約1,847万円、支出約1,845万円で約2万円の黒字となりましたが、会費・寄付金収入が予算を大幅に下回る課題が浮き彫りになりました。特に自動引き落としシステムの老朽化により、2〜3年間にわたり会費を徴収できていない会員が存在することが明らかになり、今年度中にシステム刷新を進める方針が示されました。
2025年度活動方針と予算案について
第3号議案として、2025年度の活動方針案が承認されました。重点活動として主に以下の項目が挙げられました。
- プロシューマが主役となる太陽光発電の普及拡大: 設置者増加とパネルのリユース・リサイクル体制の強化
- 地域活動の活性化: コロナ禍で希薄になった会員コミュニケーションの再活性化
- 放置PVの実態調査: 50kW未満の低圧発電所の不法放置問題に対応
- 会員の運営参加の拡大: 専門知識を持つ会員に運営協力を呼びかけ
予算案(第4号議案)では、収入2,075万円、支出2,142万円と若干の赤字を見込んでいますが、キャッシュフロー計算書上は資金ショートの恐れはないことが報告がされました。またすでに地球環境基金から約400万円の助成が確定してますが、昨年度、同基金を十分に活用しきれなかった反省を踏まえ、計画的な予算活用によって今年度の活動を展開していく方針が固まりました。
役員改選と新体制
第5号議案の役員改選では理事8名、監事1名の9名が退任し、新たに井澤 淳氏と桑原紀仁氏の2名が理事に加わりました。高柳氏からは退任役員および新任役員に対する感謝と期待が述べられました。都筑氏の理事退任により、高柳氏を次期代表理事候補として後日開催の理事会での互選が行われます(8月26日の理事会にて可決承認済み)。また都筑氏は今後、顧問としてPV-Netの活動を支えていくことになります。

スマホからの確認・登録も可能に
PV健康診断システムのリニューアル
総会第2部では、ひのでやエコライフ研究所・鈴木靖文代表より「PV健康診断」のリニューアルについて詳細な説明がありました。同社の協力により、長年の懸案だったシステム刷新がようやく完了し、8月中の公開を目指してテスト運用が進んでいます。
新システムでは、スマートフォン対応、ユーザー自身での情報更新機能、推定発電量との比較機能、近隣発電所との比較、都道府県別・市町村別の詳細データ表示など、多くの機能が強化されました。参加者からは、発電量グラフのダウンロード機能、設置年数別の経年劣化分析、9年目点検の自動通知機能など、さまざまなアイデアが提案され、今後の改善に検討・反映されることになりました。
これからに向けて
高柳代表理事候補は、発電量のセルフチェックやユーザー間のデータ共有ができるPV健康診断システムの有用性について、SNSや動画配信で改めて強く発信したいとアピールし、若い世代への訴求も図っていきたいと語りました。PV-Netの最終目標でもあるカーボンニュートラルの実現に向けては、引き続き、会員皆さまの協力を得ながら活動を推進していく決意が示されました。

